けじめ山行 (5月25~26日) 前編 |
突然、宣言した!?
すると妻は 「!!???、えーっ、ずーっと?」 と訊ねてきた。
「う~ん、とりあえず6月は止めだな」 と答えると
(ど~せ、そんな程度の事だと思ったわ!) というような表情で、
「じゃあ、川へ行けるネ?」 と冷たく言い放った!
そうなのだ!山を止める、いや休む理由はここにあった!?
去年は一度も、鮎釣りに行かなかった。
楽しみにしている天然鮎が、手に入らないことに
家族は苛立っていた!
そのオーラを今年も5月になると、感じ取ることができた。
山遊びをしながら、川遊びともなると
忙しすぎて、手が回らない!
思い切って、山を休むことにしよう。
自分なりに、心を切り替える言い訳で
けじめ山行に、行くことにした。
皆に声を掛けたが、なんだかんだと拒否され
結局、一人旅となった。
本当の意味で、リフレッシュ山行となった。
(昨年も、リフレッシュに行ったのだが失敗した!)
行き先は、グルッと一回り、手短かにということで
八ヶ岳縦走にした。
25日
テンションは上がらないが、ムチ打って車を走らせる。
今日の予定
美濃戸→南沢→行者小屋→阿弥陀岳→赤岳→赤岳天望荘
顔を合わせる人もいない、南沢登山道を行者小屋に向けて歩き始めた。
気持の良い、森林浴の道だ。
途中、冬の遊び場である南沢小滝へ寄ってみた。
なんと、まだ氷は十分に残っていてトップロープなら遊べそう!
だが、すべて夏モードに切り替わっている我が心中。
(今更?)という気がしないでもない!?
いつものことだが、程なく後悔が始まった。
(なんで、こんなシンドイ事、やっとらなイカンのだ??)
何とか我慢して、白河原まで来ると空が開け
いつもの見慣れたものが、目に入るようになってきた。
今日の宿も見える。
だが、まだ遥か彼方!!
2時間程で行者小屋に着き、一息入れる。
行者小屋は6月1日からということで、固く閉ざされている。
さて、ここからが本格的な登山の始まりだ。
阿弥陀岳を目指し、腐った雪が残る中岳沢を直登した。
きれいな花もない!きれいな雪もない!
端境期の今、ここ八ヶ岳を訪れる人は少ない。
上を見るも、下を見るも、誰もいない!! 孤独だ!
中岳のコルから、頂上へと向かう。
登山道には、変に雪が残っていて
いやらしい岩場の登りとなった!
ほんの30分程でピークを踏むことができた。
阿弥陀岳頂上からの眺めは素晴らしい!!
南アルプス、中央アルプス、御岳山、乗鞍岳、北アルプス、後立山
全てを目にすることができた!
そして振り返れば、これから向かう赤岳がそびえている。
しかし (またコルまで下り、あそこまで登らなければいけないのか!) と
思うと、気が滅入る。
喜びと、苦しみの繰り返しだ!?
やはり山は、マゾの世界なのかも知れない・・・?
やっと赤岳直下の稜線に辿り着いた。
これで、今日の登りは終了だ!気が楽になった!?
さすがに赤岳の頂上は、人がたむろしていた!!
時計を見ると、まだ1時だった。
時間を調整しながら、ノンビリ来たつもりだったが
着くのが早すぎた!
景色を楽しみながら、時間潰しをする。
しかし、時が早かろうが遅かろうが関係なく
頭の中には、ある物が浮かび始めた???
私は、まだ赤岳天望荘に泊まったことがない。
焦る旅でもなし (どうせ一泊なら) と
ここに泊まることに決めていた。
2時前の小屋入りだ!
そして、今日一日? (半日?) 頑張った自分に、ご褒美だ!!
イベリコ豚の生ハムが、ド~ンと鎮座している!
有名な [天空の五右衛門風呂]
もう少し、水が豊富になってからの供用らしい。
機会があれば、ぜひ一度は浸かってみたい。
晩御飯を待つ間、一人宴会が進んでしまった!!
う~ん!今宵も酔ってしまった!
天望荘の布団は、モンベルのシュラフだった。
一人だけの蚕棚へ、さっさと潜り込んだ!
明日も、頑張れるのか???
(後編へ続く)
by 隊長