4年越しの宿題(前編) |
(さて、何して遊ぼ~!!??)
(そろそろ、歩くか!)
「ヨシ、雪西穂にしよう」
宿題残しとなったままだった。
4年前の3月、日帰りでチャレンジしたものの、
時間切れ敗退した!
冬の間、3月迄はロープウェイの営業時間が1時間短い。
我々の歩力では、いっぱい! いっぱい! だった。
そんな反省も踏まえて、一泊のノンビリ作戦とした。
宿題メンバーのミッチーと、個人的に雪西穂に思いを
残しているゴルゴと共に行くことになった。
15日
今日は西穂山荘に行くだけだ。
遅い出発にした。
更にゆっくりしたいと言うゴルゴとは
山荘待ち合わせ。
11時過ぎ、新穂高ロープウェイに乗り込んだ。
恨めし気に窓の外を見やるミッチー!?
雨である!!
新穂高に着いた頃からポツポツと降り始めた。
(話が違うではないか・・・!??)
ぐんぐん高度が上がるにつれ、視界が無くなってゆく。
そして終点の西穂高口の気温はマイナスだった!!
外に出てみれば、雪!!
明日の天気は約束されている!!?
(まあ、雨よりは良し!!?)と気が楽になる。
雨でグサグサの腐れ雪になってしまったら、
明日が大変なことになる!
西穂山荘まで、お気軽な雪中行軍!
久々な雪の感触を楽しみながら、足を進める。
西穂山荘までのアプローチ。
僅かな距離だが久しぶりのことゆえ
(まだか?まだか??)の気持ちになってしまう。
やっと看板が見えてきた!!
着いた!着いた!!
当初の目論みでは、丸山ぐらいまで
足慣らしの散歩をしようと思ってたが、
この天気ではどうしようもない!!
早々に山荘にチェックインし、売店休憩所でゴルゴを
待ち構えることにした。
(さあ、飲むか!)
ところがである!?
コップを持ってないことに気が付いた。
売店のスタッフに「貸して頂けるコップはありませんか??」と
私にしては、とても丁重にお尋ねしたのだが、
冷たく「ありません」の一言で、突き放された。
困った顔をしていると、「買ってもらうしか、ありませんね」と言う。
(どんな高いものを売りつけられるのだろう?)
(西穂山荘オリジナルコップか??)
とビビりながら、「それはどんなものですか?」と尋ねる。
「こんな紙コップです」と取り出してくれた。
「おいくら?」
「一個、30円」
渋々「二個、ください」
(え~え~!たしかにコップを持ってこなかった
俺が悪いんですよ!!)
でも気分は何故だか釈然としない・・・。
他の客達も早々と宴会を始め、売店休憩所は
大賑わいだ。
3時を過ぎた頃、(来た~!)
奴が来た!!
挨拶もそこそこ、積もる話もそこそこに
「まあ、座りなっし!」
「まあ、飲みなっし!」
晩飯前だというのに、バカ話を肴に酒がすすむ。
外が明るくなってきた!!
雨も上がり、夕日が差してきた。
(もうこれで大丈夫か・・・)
待ちかねた夕食の時間になった。
食事を済ませ外に出てみると、春山夕暮れの
綺麗な景色が広がっていた!!
先ほどまでの雪のおかげで、樹氷が美しい。
(う~!!さぶ!!!)
中に戻り、また行事が再開された!?
皆、床に付き、静かになってきた。
夜空の星が凄い!
明日を確信した。
まだ9時だが、明日の朝は4時起き5時出発の予定だ!
(さっさと寝るか・・・)
夜半、イビキの合唱に目が覚めた!!
窓の外からはイビキとは別の音が聞こえてくる。
風が唸っている!!
両方とも気になって眠りに戻れない。
はたして明日は、満足できるのか???
後編に続く
by 隊長