第一回マスターズ氷瀑競技会(後編) |
前編の続き
27日
頭を振り、酒の残り具合をたしかめる!!?
(なんとか、行けそうな気がする・・・)
(きっと、予防線を張って、昔ほどは飲んでないのかも
しれない・・・!!)
昨夜の降雪は、そこそこだった!
車の上にも結構積もっている。
朝から外に出されたテツ!!
雪に顔を突っ込み、ハシャギながらも
「早く、中に入れてくれ~!寒いぞ~!!」を、
アピールする。

我々が寝ぼけ眼で起きたころには、
すでに仕事を始めていた!!

2日目の催し開幕のゴングが鳴った。

マスタークラスは、セミファイナルルートに挑戦だ!!

決勝はオンサイトの方式で行われる。
フラッシュということで、じぶんの出番までは
他人の登りを見て、心の準備をすることが出来る。
茶をすすりながら「フム、フム!」
今日のセミファイナルは、氷限定ということで
登山靴+アイゼンスタイルで挑むことにした。

(よ~し!)
勢い込んで、くらいむ!?
だが途中、皆のざわめく声が聞こえた!??
「ん!!??」
足元を見て「ガビョ~ン!!!」
なんと!!? アイゼンが外れていた!

(このルートなら、片足で何とかなるだろう・・・)
委員長の「行くしか、ないわよ~」の声を背に、
慎重に上り上げ、ゴールのフライパンを叩いた。
(いつも思うのだが、もう少し良い音色のする
フライパンをぶら下げてほしい・・・!??)

ビレイヤーを買って出た。あわよくば・・・!??
(フッ、フッ、フッ!!・・・)

決勝の時が来た。
決勝はオンサイト方式。他人の登りを見ることは出来ない。
マスタークラスの選手が呼び集められ、決勝ルールの説明と
ルートオブザベーションが行われた。
アイゼン事件のせいで、満足なスタート順ではないが、
頑張るのみである。
孤独なアイソレーション待機!
呼び出しが掛かり、出番が来た!!
あとは己と戦うのみである。
(ファイト~!いっぱ~つ!!)
ドライパートに設置された2×4材。ドライの打ち込み課題だ。
打ち込みすぎると、バイルが抜けない!!?
打ち込みの力加減が肝となるパートだ。
得意パートのここでアドバンテージを稼ごうと、
倍速モードで動く!!

これも直角に回り込まなければならず、慎重さを求められる
いやらしい部分だ!!
(くどいようだが、こういうところにセッターの性格が出る・・・!??)

最近、全くと言っていいほど登ってない。
正月過ぎに二日ほど特訓したが、付け焼刃で攻め込めない!!?
氷は何が起きるか分からない!??
弱気で手が伸びず、時間が進んでゆく。
だがゴールしてこそ、なんぼだ!
くどいぐらいに氷を刺し、ゴールを叩いた。

結果発表は表彰式までお預けだ。
表彰式、閉会式の準備ができたようだ。
豪華な賞品が机に並べられた。

ビビりの粘りが功を奏したか、何とか3位に滑り込ませてもらえた!!
社長から表彰状を頂く。


「滞りなくスケジュールも進み、皆の喜んでいる姿が
嬉しかった!第2回、第3回と続けてやっていきたいと思います!!」
との言葉。

(あ~!!楽しかった~)
「また、来年~!集合~!!」

今日の頑張りを認めてもらえたようで、
なんだか、素直に嬉しかった!!

今度は若いのも参戦してくる。
今回の様には、行かないだろう!!?
だが、できる限り若い奴らの前に立ちはだかり続けようと
思う。
「もう、いい加減にどうよ!?邪魔!!」と言われようが、
自分が諦められるまで、あがき続けたい!!
「まだ、まだ~!!!」
by 隊長